2026年9月09日

「冷たい水を飲むと歯がキーンとしみる」
「歯ブラシが当たると一瞬痛い」
「最近、歯の根元がしみるようになった」
このような症状はありませんか?
歯がしみると「知覚過敏かな?」と思われる方も多いですが、歯がしみる原因は知覚過敏だけではありません。
むし歯や歯のひび、歯の神経の炎症などでも似た症状が出ることがあります。
今回は、歯がしみる主な原因と、知覚過敏や歯の根元にできる「根面う蝕(こんめんうしょく)」についてご紹介します。
【知覚過敏とは?】
知覚過敏(象牙質知覚過敏症)は、冷たいものや歯ブラシなどの刺激によって、一時的に鋭い痛みを感じる状態です。
歯の表面は硬いエナメル質などによって守られています。
しかし、歯ぐきが下がって歯の根元が露出したり、歯の表面がすり減ったりすると、「象牙質」が露出することがあります。
象牙質には「象牙細管」と呼ばれる非常に細い管があり、露出した象牙質に冷たいものなどの刺激が加わることで、しみるような痛みにつながると考えられています。

【歯がしみる主な原因】
1.歯ぐきが下がっている
歯周病や加齢、不適切なブラッシングなどによって歯ぐきが下がると、歯の根元が露出することがあります。
歯の根元は歯冠部のように厚いエナメル質で覆われていないため、象牙質が露出すると冷たいものなどの刺激を感じやすくなることがあります。
また、露出した歯の根元では、知覚過敏だけでなく「根面う蝕」にも注意が必要です。
2.強すぎる歯みがき
「しっかり磨かなければ」と思って、歯ブラシを強く押しつけていませんか?
強すぎる力でのブラッシングが続くと、歯や歯ぐきに負担をかけ、歯肉退縮や歯の摩耗などに関係することがあります。
大切なのは「強く磨くこと」ではなく、適切な力と方法でプラーク(歯垢)を落とすことです。
3.酸による歯へのダメージ
歯は酸の影響を受けることで表面が溶けることがあります。これを「酸蝕(さんしょく)」といいます。
炭酸飲料、スポーツドリンク、ジュース、柑橘類など、酸性の飲食物を頻繁に摂取する習慣がある場合には注意が必要です。
酸による影響などによって象牙質が露出すると、しみる症状につながることがあります。
4.歯ぎしり・食いしばりなど
歯ぎしりや食いしばりによって歯に繰り返し強い力が加わると、歯のすり減りなどがみられることがあります。
ただし、歯ぎしりや食いしばりだけが知覚過敏の原因とは限りません。
歯の摩耗、ブラッシング、酸による影響など、複数の要因が関係することもあるため、お口全体を確認することが大切です。
【歯ぐきが下がったところの「根面う蝕」にも注意】
歯ぐきが下がって歯の根元が露出すると、もう一つ注意したいのが「根面う蝕」です。
根面う蝕とは、その名前のとおり歯の根の部分にできるむし歯です。
歯の根面は歯冠部とは構造が異なり、むし歯の影響を受けやすいため、歯ぐきが下がっている方ではセルフケアと定期的なチェックが大切です。
【根面う蝕にはフッ化物を使った管理も】
根面う蝕は、状態によってはすぐに歯を削って詰めるのではなく、歯を削らない「非切削でのマネジメント」を検討できる場合があります。
その方法の一つがフッ化物の利用です。
フッ化物配合歯磨剤などを使用した毎日のセルフケアに加えて、歯科医院でフッ化物を用いた管理を行う場合があります。
一方で、むし歯の状態や進行度によっては修復治療などが必要になることもあります。
「歯の根元が茶色くなってきた」
「歯ぐきが下がったところがしみる」
という場合には、まず歯科医院で状態を確認することが大切です。
【「しみる=知覚過敏」とは限りません】
ここが大切なポイントです。
歯がしみる症状は、
・知覚過敏
・むし歯、根面う蝕
・歯のひびや破折
・詰め物や被せ物の問題
・歯髄(歯の神経)の炎症
など、さまざまな原因で起こる可能性があります。
そのため、ご自身で「知覚過敏だから大丈夫」と判断してしまうのはおすすめできません。
【こんな症状がある場合は歯科医院へ】
・何もしていないのに痛む
・温かいものでも痛む
・刺激がなくなっても痛みが長く続く
・噛むと痛い
・以前より痛みが強くなっている
・歯の一部が欠けている
・歯の根元が茶色や黒っぽくなっている
このような場合には、知覚過敏以外の原因も考えられます。
早めに歯科医院で状態を確認しましょう。
【知覚過敏はどのように対処する?】
知覚過敏への対応は、症状や原因によって異なります。
お口の状態を確認したうえで、
・ブラッシング方法の見直し
・知覚過敏用歯磨剤の使用
・食生活や生活習慣の確認
・知覚過敏を抑える薬剤の使用
・露出した象牙質を保護する処置
などを検討します。
むし歯や歯周病、歯のひびなど別の原因が見つかった場合には、それぞれの状態に応じた治療が必要になります。
【「最近、歯がしみるな」と思ったら】
歯がしみても、「一瞬だから大丈夫」「知覚過敏だろう」とそのままにしている方もいらっしゃいます。
しかし、同じ「しみる」という症状でも原因はさまざまです。
また、歯ぐきが下がっている部分では、知覚過敏だけでなく根面う蝕が起こることもあります。
多田歯科 上尾・桶川では、お口の状態を確認したうえで、原因に応じた治療やセルフケアについてご説明しています。
「冷たいものがしみる」
「歯ブラシが当たると痛い」
「歯ぐきが下がって歯の根元が見えてきた」
「歯の根元が茶色くなっている」
など、気になる症状がありましたらお気軽にご相談ください。